2026年7月3日金曜日

Xperia 1 VIIIのワイヤレス充電が遅い?改善できないか試してみました

最近、Xperia 1 VIから発売されたばかりのXperia 1 VIIIに機種変更しました!
全体的に性能向上していて大満足しているのですが、ひとつだけ致命的な不満が……。

「ワイヤレス充電、めちゃくちゃ遅くなってない?」

気になって「Ampere」というアプリで充電電流と本体温度を調べながら、様々な充電器を試して検証してみました。結論から言うと改善できなかったのですが、その結果を書いておきます。

注:一応検証ブログですが、試せる充電器にも限界がありますし、条件を厳密に設定しているわけでも無いので、参考程度に読んでください。

1. 「34℃の壁」

アプリ「Ampere」で充電電流と本体温度を監視してみたところ、Xperia 1 VIIIのワイヤレス充電の挙動には明確な「境界線」があることが分かりました。

  • 本体温度 34℃未満: 高速なワイヤレス充電が可能

  • 本体温度 34〜34.5℃以上: 電流が700〜900mAにガッツリ制限される

ワイヤレス充電を始めると本体温度はどんどん上昇しあっという間に34℃に達してしまいます。また、充電していなくてもスマホでYoutube等を見た後だったりするとその時点で既に本体温度は34℃を超えていることも。つまり、普通に充電していると、ほぼ制限がかかって激遅モードになってしまうのです。

2. 正攻法、ファン付き充電器での冷却を試す

「熱で制限がかかるなら、冷やしながら充電すればいいじゃない」ということで、正攻法としてファン付きのワイヤレス充電器を導入することにしました。

選んだのは「CIO NovaWave Car Mount Built in Fan」。発売されたばかりのQi2.2(25W)対応のワイヤレス充電器です。車載用ですが、車載用のアタッチメントを分離して単独で使うこともできます。Xperia 1 VIIIはQi2(マグネット)非対応のため、Amazonで安価なマグネット対応ケースを購入して挑みました。

まさかの「相性問題」が発生?

期待に胸を膨らませて充電を開始してみたものの、一番最初の段階で躓いてしまいました。

【検証結果】 本体温度 30.5℃ / 充電電流 約300mA

30.5℃と本体は冷えているのに、300mAしか出ません。USB-C充電器との相性を疑い、充電器を「Anker Nano II (65W)」から「CIO NovaPort SLIM DUO 67W」に変えても結果は同じ。ケースが原因であることも考えて、ケースを外して無理やり固定してもダメでした。どうやらXperia 1 VIIIとこの充電器の間には、致命的な相性問題があるようです。

3. 手持ちの充電器で電流・温度の一斉テスト

相性問題の闇が深そうなので、家にある充電器を片っ端から試して「本体温度30℃前後のときにどれだけ電流が出るか」を測定してみました。(※すべてマグネット対応ケースを装着した状態)

充電環境本体温度充電電流備考
Anker Nano II (65W) ※有線接続30.6℃4630mA-
Anker Power Wave II Sense Pad (15W)28.7℃1750mA平置き型
Anker Nano II (65W) + LBSC Qi2充電器 (25W)29.6℃2870mAAmazon格安Qi2
Anker Power Wave II Stand (15W)29.8℃2750mAスタンド型

こうして見ると、充電器によってかなり数値にバラつきがあります。しかし、冷えてさえいればワイヤレスでも2700〜2800mA前後は狙えることが分かりました。

4. 正攻法その2、「ペルチェ素子+ファン」搭載充電器を投入!

 「CIO NovaWave Car Mount Built in Fan」でちょっとがっかりしたのですが、ここでさらなる身銭を切り、冷却性能において現役最強クラスの「TORRAS Ostand PolarCircle (Qi2.2 25W)」を購入しました。

この充電器は「ペルチェ素子+冷却ファン」を搭載しており、充電後に触るとひんやり、湿度によっては結露するほどの冷却力を持っています。

ケース越しでの初期測定では 29.4℃ / 3000mA をマーク!これなら期待できそうです。

【実験】バッテリー50%から90%まで充電してみた

この強力な冷却によって、充電中の温度上昇を34℃以下に抑え込めるのか?実際に連続充電してみました。

結果:無情にもリミッター発動

  • 充電を開始すると、スマホの本体温度がぐんぐん上昇。

  • 案の定、34.6℃あたりで「900mAリミッター」に引っかかる。

  • その後も温度は上がり続け、最終的に39℃まで上昇しました。

温度の上昇スピード自体は緩やかになっている気もしますが、最終的な上限温度(39℃)は、冷却機能のない「Anker Power Wave II Sense Pad」で充電した時の上限(40℃)とほぼ変わりません。

ケースを外したら変わる?

「ポリカーボネートとTPUのハイブリッドケースだから熱が籠もっているのでは?」と考え、ケースを外して全裸のXperia 1 VIIIにTORRASを直付けして再挑戦。しかし、こちらも結局39.4℃まで上昇してしまいました。

5. なぜ冷えない?

あんなに冷たいTORRASの冷却面が密着しているのに、なぜスマホ本体は熱くなってしまうのか。

推測になりますが、「充電器とスマホ本体の密着度が圧倒的に足りない」のが原因では内科と考えられます。

例えば、パソコンのCPUとヒートシンクの間には、隙間を埋めて熱を伝えるために「CPUグリス」を塗ります。CPUグリスを塗り忘れたり、グリスが劣化したりすると、熱暴走の危険性が出てきます。スマホとワイヤレス充電器の間でも同じことが起きていて、いくら充電器側が冷えていても、スマホの背面との間に微細な隙間があるため、熱が効率よく逃げていかないのではないでしょうか。

かといって、日常的に使うスマホ、ケース、充電器に熱伝導グリスを塗るわけにもいきません。現状、実用的な解決策がないのが正直なところです。

6.まとめ:Xperia 1 VIIIのワイヤレス充電事情

今回の検証で得られた結論は以下の2点です。

  • ワイヤレス充電器とスマホの相性はかなり激しい(全く電流が出ない組み合わせもある)

  • 冷却機能付き充電器を使っても、Xperia 1 VIIIの温度を34℃以下に抑え続けるのは無理。すぐに900mAの制限がかかる

前機種のXperia 1 VIに比べて熱制御がシビアになった印象です。バッテリーなどを保護するためなのかも知れないですが、ちょっとシビア過ぎるので何か解決策があるといいのですが。

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